農薬とはどのようなもの?

水道法水質試験でいう農薬とは、農薬、除草剤、殺虫剤などを総弥しています。

病害虫や雑草等を防ぐために使われる化学物質で、殺虫剤、殺菌剤、除草剤などその使用目的ごとに多くの種類が存在しています。

農薬はどうやって水道水に入るのか?

水田や畑地、鉄道や道路周辺で使用された農薬類は土壌からの流出や降雨などによって水道水の水源となる河川に流入するおそれがあることから、水質検査の対象になっています。

ある水道局において水道水中の残留農薬について41種類を検査した報告では、41種類の農薬中、年間を通じて平均14種類もの農薬が検出されています。

また、 新潟大学医学部の山本正治教授の研究グループは、水道水質基準にはない非常に有害な農薬CNP(クロルニトルフェン:不純物として猛毒のダイオキシン類を含む発ガン物質) が水道水中に含まれていることを発表しています。

現在国内で使用されている農薬の種類は約350種類といわれていますが、年々農薬の効き目が悪くなり毎年500種類以上の新しい農薬が開発されています。

日本の水道水質基準で定められているのは、そのうちのわずか4種類だけです。規定では、毎日の測定項目として4種類の農薬と法的な規制がされていない年1 回の測定項目として 11種類の農薬を水質検査することとなっています。

水道水中の塩素処理と農薬類

水道水は塩素による消毒が行われています。塩素消毒によって農薬類の多くは分解され無毒化されますが、有機リン系農薬の一部などは塩素処理の際に毒性のある物質を生成することが分かっています。

そこで、これらの農薬類は塩素処理で生成する物質(塩素処理副生成物)についても測定し、目標値を超えていないことを確認するように定められています。
このような農薬類の塩素処理副生成物については社会的にも関心が高まっており、実態の把握や毒性について多くの研究が進められています。それらの研究成果は新たな農薬類の基準設定に反映されています。

人体への影響

有機リン系の農薬は神経毒性の強い物質で、手足のしびれや神経麻痺を多発させる物質です。

農薬の危険性については、他にも突然変異原性や発ガン性物質性を有しており、 体内に蓄積されていくものが数多くあります。

特にダイオキシン系のものは、農薬でも最強・最悪の物質でほとんどが体内から排出されません。唯一排出されるのが 母乳という皮肉な結果であり、子孫にその影響が伝わってしまいます

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